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墓じまいのしるべ

お墓の管理料を払わないとどうなる?公営霊園は取消し・改葬の対象に|東京都5年・福岡市3年超

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管理料を払わずに放置すると、公営霊園では使用許可の取消しの対象になり、取り消されると自治体が改葬できるようになります(遺骨の行き先は選べません)。東京都5年・福岡市3年超という条例の年数、払った分が戻らないこと、払えないときの減額・免除の規定、自分で返す場合との違いを条文で整理しました(2026-10-27確認)。

手続き公開日:更新日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 管理料の滞納で使用許可が取り消されるまでの年数が、条例で定められていることが分かる
  • 東京都は5年、福岡市は3年超と、自治体で年数が違うことが分かる
  • 取消のあとに自治体が墳墓を改葬できることと、その時期が分かる
  • 払えない事情があるときの、管理料の減額・免除の規定が分かる
  • 払うのをやめる前に確認すべきことが分かる

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花と書類を並べ、墓じまいの準備を整理する机

結論:放っておくと使用許可の取消しの対象になり、取り消されると自治体が改葬できます

「もう参れないお墓の管理料を払い続けている。払うのをやめたらどうなるのか」という問いです。

公営霊園では、条例で取消までの年数が決まっています。 払わないまま放置すると、使用許可の取消しの対象になります(どちらの条例も、知事・市長が取り消すことが「できる」と定めています)。取り消されると、自治体が墳墓を改葬できるようになります。

改葬先についての条例の書き方は、福岡市立霊園条例 第11条が「その墳墓を一定の場所に改葬することができる」、東京都霊園条例 第22条が、許可が取り消されて改葬する者がいない場合などに「別に定める場所に改葬する」です。合葬されるのか、個別に保管される期間があるのかは、どちらの条文にも書かれていません。 自分のお墓の場合にどう扱われるかは、その霊園を管理する自治体に確認してください(2026-10-18に両条例の条文で確認し、2026-10-27に再確認)。

「黙って払わなくなる」は、墓じまいの代わりにはなりません。費用を払わずに済む代わりに、遺骨の行き先を自分で選べなくなるという結果になります。

払えない事情があるときは、滞納する前に自治体へ相談してください。東京都・福岡市のどちらの条例にも、管理料の減額・免除の規定があります(下の「払えない事情があるとき」)。

管理料の滞納から使用許可の取消、自治体による改葬までの流れを時系列で示した図。東京都は5年間、福岡市は3年を超えたときに取消となる。

条文は2026年10月5日に各自治体の例規で確認し、2026年10月18日と10月27日に改めて確認しました。

条文で確認した年数(2026-10-27時点)

東京都霊園条例

第13条第1項で、知事が管理料を徴収すると定めています。第21条(使用許可の取消し等)第3号が取消事由です。

第十三条第一項の管理料を五年間納付しないとき。

福岡市立霊園条例

第9条第1項第3号が取消事由です。

第17条の規定による管理料を滞納し、その期間が3年を超えたとき

そして第11条第1項が、取消のあとの扱いを定めています。

第9条第1項の規定により霊園の利用の許可を取り消した場合又は前条第1号の場合において利用権の消滅後3年を経過したとき若しくは同条第2号の場合においては、市長は、その墳墓を一定の場所に改葬することができる。

同じ第11条の第2項は、改葬の前であれば、それまでの利用者の親族や縁故者がその墓所を利用しようとするときに、市長が許可できると定めています。

前項の規定による墳墓の改葬前に当該墓所を従前の一般墓所利用者の親族又は縁故者が利用しようとするときは、市長は、これを許可することができる。

東京都は5年、福岡市は3年超。 同じ公営霊園でも年数が違います。自分のお墓がどちらの型かは、条例を確認する必要があります。

払った分は戻りません

東京都霊園条例 第15条(使用料等の不還付)です。

既納の使用料及び管理料は、還付しない。ただし、知事は、相当の理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる。

「ただし」以降がありますが、原則は還付しないことです。滞納して取り消された場合に、それまでに払った管理料や永代使用料が返ってくる仕組みではありません。

福岡市立霊園条例 第18条第2項は、別の場合として返還時の還付を定めています。

一般墓所利用者が利用の許可を受けた後3年以内に利用地の全部を返還したときは、既納の使用料の半額を還付する。

つまり「自分で返す」と半額戻る可能性があり、「放置して取り消される」と戻りません。 同じお墓を手放すのに、順序によって結果が変わります。

ほかの自治体の条例も含めた永代使用料の扱いは墓じまいで永代使用料は戻りますかで、自分で返すときに区画をどの状態にして返すのかは墓地は更地にして返すのですかで確かめられます。

寺院墓地・民営霊園は条例ではありません

ここまでは公営霊園の条例の話です。寺院墓地や民営霊園は、墓地の使用規則や契約書で決まります。本サイトでは、寺院墓地・民営霊園での滞納時の扱いを確認できていません。

ただし、墓地の管理者が使用者と連絡が取れなくなった区画を整理する手続きは、法令にあります。墓地、埋葬等に関する法律施行規則第3条が定める「無縁墳墓等の改葬」で、官報への掲載と立札の掲示を1年間続ける公告が必要です。詳しくは継承者がいないお墓を整理するにはで扱っています。

払えない事情があるとき:減額・免除の規定があります

「払いたくない」のではなく「払えない」という場合は、滞納する前に霊園を管理する自治体に相談してください。どちらの条例にも、管理料を減らしたり免除したりできる規定があります。

  • 東京都霊園条例 第14条:「知事は、特に必要があると認めるときは、使用料又は管理料を減額し、又は免除することができる。」
  • 福岡市立霊園条例 第21条:「市長において特別の事由があると認めるものについては、使用料又は管理料を減免することができる。」

どちらも「できる」という定め方で、どういう事情なら認められるのか、申請の方法や必要書類は条文に書かれていません。 自分が当てはまるかは、霊園の管理事務所か自治体の担当課に確認してください。

払うのをやめる前に確認すること

  1. いまの管理料は年いくらで、いつまで払う契約か。 永代使用料に含まれているのか、毎年かかるのかを使用許可証と規則で確認します。
  2. 取消までの年数。 公営霊園なら条例、寺院・民営なら使用規則です。
  3. 自分で返した場合に使用料が戻るか。 福岡市のように期間条件つきで半額戻る自治体があります。市川市のように返還促進の制度がある自治体もあります。
  4. 遺骨の行き先。 取り消されると選べなくなります。先に決めれば選べます。
  5. 使用者の名義が自分になっているか。 名義が亡くなった方のままだと、返還も改葬許可の申請も進みません。

4と5の順番を間違えると、手続きが止まります。改葬許可の申請には納め先の受入証明が必要で、申請者が墓地の使用者と異なる場合は承諾書等が求められます(施行規則第2条)。

自分で返すと決めたら、区画の返し方は墓地は更地にして返すのですかに、遠方などで手続きや立会いを人に頼むときの確かめ方は墓じまいを代行業者に頼む前に確かめることにまとめています。

本サイトで確認できていないこと

  • 取消の前に督促や通知があるか、あるとして何回・どの方法かは、条例の条文からは読み取れませんでした。
  • 管理料の減額・免除がどういう場合に認められるかは、両条例とも条文に書かれていません。
  • 改葬先(「一定の場所」)が具体的にどこか、合葬なのか個別保管の期間があるのかは、条文に書かれていません。自治体に確認が必要です。
  • 全国の自治体の年数。本サイトが確認したのは東京都と福岡市の2例です。

この記事の修正(2026-10-18)

結論の節にあった「遺骨は合葬される形になるのが一般的で、その時点で個別には戻せません」という記述を削除しました。東京都霊園条例・福岡市立霊園条例の条文には、改葬先が合葬かどうかが書かれておらず、根拠を示せないためです。あわせて、「放っておくと取り消される」という書き方を、条文に合わせて「取消しの対象になる」に改めました(両条例とも、取り消すことが「できる」という定め方です)。

次に確認すること

費用を理由に迷っているのであれば、先に総額と戻るお金を確かめてください。放置と自分で返すのでは結果が変わります。

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