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墓じまいのしるべ

実家じまいと墓じまいはどちらが先ですか|片付けの前に、お墓の書類を探してください

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親の家とお墓を同時に整理することになったときに。実家とお墓は、継ぐ人を決める条文も手続きの窓口も別です。実家には相続登記の3年の期限があり、お墓の手続きには実家に眠っている書類が要ります。法令と国の資料で確かめた順番の考え方をまとめました。

手続き公開日:更新日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 実家とお墓で、継ぐ人を決める条文と手続きの窓口が違うことが分かる
  • 実家を片付ける前に、お墓の書類を探しておく理由が分かる
  • 実家の相続登記に3年の期限があることが分かる
  • 空き家のまま置くと固定資産税の特例が外れる場合があることが分かる

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白い花瓶に生けた紫の花

結論:決めるのはお墓から、手を動かすのは書類探しから

親が亡くなり、実家が空き家になった。お墓も遠くて、いずれ墓じまいをしたい——という場面です。

どちらを先にするかで迷ったら、次の順番が無理のない考え方です。

  1. 実家を片付ける前に、お墓の書類を探す。改葬の手続きの手がかりになる書類は、実家に残っていることがあるからです。
  2. 遺骨の行き先(お墓をどうするか)を家族で決める。墓じまいは寺院・墓地の管理者・新しい納め先と順に話を進めるため、時間がかかることがあります。
  3. 実家の相続登記は期限を意識して進める。不動産には、相続を知った日から3年以内の申請義務があります。

片付けを先に進めて書類を捨ててしまうと、墓じまいの手続きで止まります。捨てる前に探す——これが一番の注意点です。

実家とお墓は、継ぐ人を決める条文が違います

実家とお墓は、どちらも「親から引き継ぐもの」ですが、法律上の扱いが別です。

実家(土地・建物)お墓
継ぐ人を決める条文民法第896条(相続人が承継)民法第897条(祖先の祭祀を主宰する人が承継)
手続きの窓口法務局(相続登記)墓地の管理者(使用権の承継)、遺骨がある場所の市区町村(改葬許可)
期限相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記本サイトでは、法律で定めた期限を確認していません

民法第897条は、お墓(墳墓)の所有権について「前条の規定にかかわらず」祭祀を主宰する人が承継すると定めています。つまり実家を相続する人と、お墓を継ぐ人が同じとは限りません。

この違いはお墓と実家は継ぐ手続きが別ですで詳しく整理しました。

片付けの前に探す書類

改葬許可の申請書には、墓地等の管理者が作成した埋蔵の事実を証する書面を添えます。申請する人が墓地の使用者と異なる場合は、承諾書等も要ります(墓地、埋葬等に関する法律施行規則第2条)。

この準備の手がかりになる書類は、実家の仏壇や引き出しにしまわれていることがあります。

実家を片付ける前に探しておくもの

  • 墓地の使用許可証(永代使用許可証など、墓地によって名前が違います)
  • 管理料の領収書や振込の控え(どこの墓地か・誰の名義かの手がかりになります)
  • 寺院や霊園とのやりとりの手紙・はがき
  • 過去帳・位牌(納められている人の名前と亡くなった日の手がかりになります)
  • お墓の名義が誰になっているかが分かる書類

見つからなくても手続きはできますが、再交付や確認に時間がかかります。

使用許可証が見つからないときの手続きは墓地の使用許可証が見つかりませんに、名義が亡くなった親のままのときはお墓の名義変更が先ですにまとめています。

実家の側には、3年の期限があります

法務省によると、令和6年4月1日から相続登記の申請が義務になりました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請します(不動産登記法第76条の2)。正当な理由がないのに申請しないと、10万円以下の過料が科される可能性があります(同法第164条)。

それより前に相続した不動産も対象です。令和6年4月1日より前に相続を知った不動産で、相続登記がされていないものは、令和9年3月31日までに登記をする必要があります。

遺産の分け方がすぐに決まらないときは、法務局で「相続人申告登記」をすることで義務を果たす方法もあると、法務省は案内しています。

空き家のまま置くときに知っておくこと

国土交通省の空き家対策の特設サイトによると、令和5年の空家法の改正で、適切に管理されていない空き家が「管理不全空家」として市区町村の指導の対象になりました。

人が住むための家屋の敷地には、固定資産税の課税標準を減らす「住宅用地特例」があります(200平方メートル以下の部分は6分の1、超える部分は3分の1)。「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けると、この特例が受けられなくなります。

墓じまいに時間がかかって実家が後回しになる場合も、空き家の管理は止めないでください。

建物を取り壊す場合の届出と、取り壊した翌年度の固定資産税の扱いは墓じまいと一緒に実家を解体するときの順番と届出にまとめました。売ることにした場合の相続登記と、仲介・買取の違いは相続した実家を売る前ににあります。

片付けを業者に頼むなら

国民生活センターは2018年7月に、遺品整理サービスの契約トラブルについて注意を呼びかけています。消費生活センター等への相談は、2013年度73件、2017年度105件でした。

挙げられている相談には、見積金額の2倍の費用を請求された、処分しないよう頼んだ物を処分されたといったものがあります。

同センターのアドバイスのひとつが「残しておく遺品と処分する遺品を明確に分けておく」です。お墓の書類を先に探すのは、このアドバイスと同じ考え方です。

仏壇や位牌が出てきたときの扱いは遺品整理で仏壇や位牌が出てきたらに分けて書きました。

進める順番の目安

実家じまいと墓じまいが重なったときの順番

  • 家族で、実家を相続する人とお墓を継ぐ人を話し合う
  • 実家を片付ける前に、お墓の書類を探して一か所にまとめる
  • 遺骨の行き先(墓じまいをするか、どこへ移すか)を決める
  • 実家の相続登記を、期限(3年以内)を意識して進める
  • 仏壇・位牌・写真など、残す物と処分する物を分けてから片付けを頼む
  • 空き家の管理を続けながら、売るか残すかを決める

家族と話す順番は「家族と墓じまいを話すときの順番」の記事も参考にしてください。

家族への切り出し方は家族と墓じまいを話すときの順番にあります。

次に確認すること

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