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墓じまいのしるべ

相続した実家を売る前に|先に相続登記、仲介と買取で進み方が違います

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親を見送り、墓じまいと同じ時期に実家を手放すことにした人へ。相続した家を売るには、先に相続登記が要ります。相続人申告登記だけでは売れないこと、仲介を頼むときの媒介契約の3つの型、買取との違いを、法務省と国土交通省の資料で確かめました。

手続き公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 相続した家を売る前に、相続登記が要ることが法務省の案内で分かる
  • 相続人申告登記だけでは売却に進めないことが分かる
  • 仲介と買取で、誰が買主になるかの違いが分かる
  • 仲介を頼むときの媒介契約の3つの型の違いが分かる
  • 登記と売却、それぞれの相談先が分かる

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白い花瓶に生けた紫の花

結論:売る準備は相続登記から。売り方を決めてから相談先を選びます

親が亡くなり、墓じまいと同じ時期に、実家も手放すことにした——という場面です。

相続した実家を売るときは、次の順番で考えると後戻りが少なくなります。

  1. 誰が実家を相続するかを決める(遺産分割)。お墓は遺産分割とは別に、継ぐ人を決めます。
  2. 相続登記をする。売るときは、相続人申告登記だけでは足りません。
  3. 売り方を決める。不動産会社に買主を探してもらう「仲介(媒介)」か、不動産会社に買い取ってもらう「買取」かです。
  4. 仲介なら、媒介契約の型を選ぶ(専属専任・専任・一般の3つ)。

この記事では、売却にかかる税金は扱いません。税金は税務署や税理士に確かめてください。

売る前に、相続登記が要ります

相続登記は、売るかどうかに関係なく義務です。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内にする必要があり(不動産登記法第76条の2)、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の可能性があります(同法第164条)。期限と、義務化より前に相続した不動産の扱いはお墓と実家は継ぐ手続きが別ですにまとめています。

ここでは、売ることを考えている人に関係の深い点を、法務省の「相続登記の申請義務化に関するQ&A」(令和7年3月27日現在)から挙げます。

場面法務省のQ&Aの説明
遺産分割で実家を取得した相続を知った日から3年の期限とは別に、遺産分割から3年以内に、遺産分割の内容に応じた登記が要る
実家を売る相続人申告登記だけでは足りず、相続登記が要る

相続人申告登記だけでは、売却に進めません

遺産の分け方がすぐに決まらないときのために、「相続人申告登記」という手続きがあります。自分が登記簿上の所有者の相続人であることなどを期限内に法務局へ申し出ると、相続登記の義務を果たしたものとみなされます。相続人が1人でも申し出られますが、義務を果たしたとみなされるのは申し出た人だけです。

ただし、遺産分割をした後に、その内容に応じた登記をする義務は、相続人申告登記では果たせません。そのうえで法務省は、相続人申告登記は不動産の権利関係を公示するものではなく、相続した不動産を売却する場合には相続登記をする必要があると案内しています。売ると決めているなら、早めに遺産分割の話し合いをして、その結果に基づく相続登記をするよう求めています。

売って代金を分ける場合も、登記が先です

福岡家庭裁判所の遺産分割調停のQ&Aは、不動産の分け方の一つとして、第三者に売って代金を分ける換価分割を挙げています。共有のまま残す方法(共有分割)の注意点も、同じQ&Aに書かれています。

換価分割を選ぶ場合も、売る前に相続登記が要ることは変わりません。売った代金をどう分けるかは、遺産分割の話し合いで決めておきます。

お墓は、遺産分割とは別です

民法第897条は、お墓(墳墓)を一般の相続財産とは別に、祖先の祭祀を主宰する人が承継すると定めています。実家を売る話し合いの中で、お墓を誰が継ぐかは自動的には決まりません。詳しくはお墓と実家は継ぐ手続きが別ですにまとめています。

仲介と買取:誰が買主になるかが違います

不動産会社に頼んで売る場合、売り方は大きく2つに分かれます。

仲介(媒介)買取
買主不動産会社が探した第三者不動産会社自身
結ぶ契約不動産会社と媒介契約を結び、売買契約は買主と結ぶ不動産会社と売買契約を結ぶ
会社に払う報酬媒介の報酬(仲介手数料)買主を探す媒介を頼む形ではない

国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」によると、売買の媒介の報酬は告示で決めた限度額の範囲内でなければならず、限度額を当然に請求できるものではなく、媒介業務の内容などを考えて依頼者と協議して決める事項とされています。

どちらにするかは、家族で決めることです。1社の提示額だけで決めず、仲介の査定と買取の提示額を並べて比べてください。

代金が800万円以下の家は、通常の計算より高い報酬を受けられる特例があります

同じ資料によると、売買代金が800万円以下の宅地・建物(使用の状態は問わない)は「低廉な空家等」として、媒介の報酬に特例があります。通常の計算方法で出した金額を超えて報酬を受けることができ、その場合、不動産会社は媒介契約を結ぶ際にあらかじめ、告示が定める上限の範囲内で報酬額を説明し、依頼者と合意する必要があるとされています。

相続した家の代金がこの範囲になりそうなときは、媒介契約の前に、報酬の額と計算のしかたを確かめてください。

仲介を頼むなら:媒介契約は3つの型から選びます

国土交通省は、不動産会社が媒介契約を結ぶときは、3つの型の違いを十分に説明し、依頼者の意思を確認したうえで結ぶものとしています。標準媒介契約約款には3つの型があり、どれを選ぶかは依頼者に委ねられています。

国土交通省の標準媒介契約約款(令和4年5月26日最終改正)から。登録の日数は契約の翌日から数え、不動産会社の休業日を含みません。

ほかの会社に重ねて頼む

専属専任媒介
できない
専任媒介
できない
一般媒介
できる(重ねて頼む会社を示すのが原則)

自分で見つけた買主と契約

専属専任媒介
できない
専任媒介
できる
一般媒介
できる

指定流通機構への登録

専属専任媒介
する(5日以内)
専任媒介
する(7日以内)
一般媒介
契約書で有無を決める

業務の状況の報告

専属専任媒介
1週間に1回以上
専任媒介
2週間に1回以上
一般媒介
申込みがあれば報告(定期の報告の欄はない)

どの型も、標準媒介契約約款では有効期間を3か月を超えない範囲で決めるとしています。媒介契約は、必要な事項を書いた契約書を取り交わして結びます。

誰に相談するか

相談したいこと相談先
相続登記の手続き法務局(登記手続案内・予約制)、司法書士・司法書士会。日本司法書士会連合会の相続登記相談センター(予約受付 0120-13-7832・平日10時〜16時)も法務省のQ&Aに案内があります
仲介・買取での売却宅地建物取引業の免許を持つ不動産会社(免許番号を確かめる)
売却にかかる税金税務署・税理士(本サイトでは扱っていません)

このページの下の広告欄には、性格の違う3つの事業者を載せています。どれが良いかではなく、頼みたいことで選んでください。

頼みたいこと例確かめておくこと
相続登記などの手続きを任せるnocos(相続登記をまとめたプランの料金を税込で公表)実際の登記の手続きは司法書士が代行すると記載。個人情報の取扱事業者は株式会社NCP相続センター
仲介で買主を探してもらうミライアスのスマート仲介このページから紹介しているのは東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の物件
会社に買い取ってもらうラクウル(相続不動産の買取)リンクの文言は広告主の素材「【相続の窓口】」ですが、移動先は相続手続きの窓口ではなく、相続した不動産の買取査定のページです。1社の提示額だけで決めず、仲介の査定とも比べてください

実家の片付け・解体との順番

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