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墓じまいのしるべ

改葬許可申請書の書き方|分からない欄は「不詳」、続柄の向きは自治体で逆になります

改葬許可申請書を前に手が止まった人へ。大津市・姫路市・福岡市・四日市市の記入例を欄ごとに突き合わせ、本籍や死亡年月日が分からないときの書き方、続柄を誰から見て書くか、改葬の理由の例、遺骨が複数あるときの書き方を整理しました。

手続き公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 改葬許可申請書の欄は省令で決まっていて、細かな書き方は申請先の記入例に従うことが分かる
  • 本籍・住所・死亡年月日が分からない欄は、確認した4市とも空欄にせず「不詳」「不明」と書くこと、氏名は不詳にできない例があることが分かる
  • 続柄を「死亡者から見る」自治体と「申請者から見る」自治体があり、同じ父の遺骨でも書く言葉が逆になることが分かる
  • 遺骨が複数あるとき、申請書を何枚にするかが自治体で違うことが分かる
花と書類を並べ、墓じまいの準備を整理する机

結論:欄は全国共通、書き方は申請先の記入例に合わせます

改葬許可申請書に何を書くかは、墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第2条で決まっています。死亡者の本籍・住所・氏名・性別、死亡年月日、埋葬又は火葬の場所と年月日、改葬の理由、改葬の場所、申請者の住所・氏名・死亡者との続柄、墓地使用者等との関係です。

ただし、欄をどう埋めるかは申請先の自治体の記入例で細かく違います。この記事では、大津市・姫路市・福岡市・四日市市の記入例(いずれも2026年10月27日に確認)を欄ごとに並べました。迷ったときは、申請先の市区町村の記入例を手元に置いて書いてください。申請先は「いま遺骨がある場所の市区町村」です。

記入で止まりやすいのは次の3つです。

  1. 昔の遺骨の本籍・死亡年月日が分からない → 確認した4市とも、空欄にせず「不詳」か「不明」と書く。ただし氏名は不詳にできない例がある
  2. 続柄を誰から見て書くか → 「死亡者から見る」市と「申請者から見る」市がある
  3. 遺骨が何体もある → 1体1枚の市と、1枚に複数書く市がある

欄ごとの書き方

改葬許可申請書の欄ごとの書き方(4市の記入例を2026年10月27日に確認)

死亡者の本籍

何を書くか
亡くなった当時の本籍
分からないとき
「不詳」(大津市・四日市市)/「不明」(姫路市・福岡市)
記入例に書かれていること
四日市市は「わかる所まで記入」

死亡者の住所

何を書くか
亡くなった当時の住所
分からないとき
本籍と同じ
記入例に書かれていること
姫路市の見本は2人目・3人目を「不明」

死亡者の氏名

何を書くか
生前の戸籍上の氏名
分からないとき
四日市市は「「不詳」では受付できません」
記入例に書かれていること
大津市は「戒名は不可」

死亡年月日

何を書くか
亡くなった日
分からないとき
「不詳」「不明」
記入例に書かれていること
大津市は不明なら「墓石に刻まれている日付を記入」

埋葬又は火葬の場所

何を書くか
火葬なら火葬場、土葬なら埋葬されている墓地
分からないとき
「不詳」「不明」
記入例に書かれていること
名称と所在地を書く(姫路市・大津市)

埋葬又は火葬の年月日

何を書くか
火葬(土葬)した日
分からないとき
「不詳」「不明」
記入例に書かれていること
四日市市は土葬なら「火葬」を「埋葬」と読み替える

改葬の理由

何を書くか
移す理由を短く
分からないとき
—
記入例に書かれていること
下の「改葬の理由の書き方」を参照

改葬の場所

何を書くか
移す先の墓地・納骨堂の所在地と名称
分からないとき
決まっていないと書けない
記入例に書かれていること
4市とも所在地と名称

死亡者との続柄

何を書くか
申請者と死亡者の関係
分からないとき
—
記入例に書かれていること
向きが市で違う(下で説明)

墓地使用者等との関係

何を書くか
申請者が墓地の名義人か
分からないとき
—
記入例に書かれていること
名義人なら「本人」。違えば承諾書が要る

続柄は「誰から見るか」が市で逆になります

向きを取り違えやすい欄です。父の遺骨を子が申請する場合で比べます。

父の遺骨を、子である申請者が改葬するときの続柄欄

大津市

見る向き
死亡者から見た申請者
書く言葉
子
記入例の書き方
「死亡者からみた申請者の続柄」

姫路市

見る向き
死亡者から見た申請者
書く言葉
子
記入例の書き方
「死亡者が父母の場合、続柄は「子」」

四日市市

見る向き
死亡者から見た申請者
書く言葉
子(長男・次男など)
記入例の書き方
「死亡者から見た申請者の続柄」

福岡市(別表)

見る向き
申請者から見た死亡者
書く言葉
父
記入例の書き方
「申請者からみた続柄を記入してください」

同じ父の遺骨でも、大津市・姫路市・四日市市では「子」、福岡市の別表では「父」と書きます。前に別の市で書いた経験があっても、申請先の記入例で向きを確かめてください。

先祖の遺骨のように関係が遠い場合、四日市市の記入例は「長男の二男」「父の弟」のように関係をたどって書き、福岡市の記入例は「先祖」と書いています。

改葬の理由の書き方

改葬の理由は、長い説明は要りません。記入例に載っている書き方は次のとおりです。

  • 大津市:「墓地移転の為」「墓地内区画移転の為」
  • 姫路市:「墓参に便利なため」「新しい墳墓を永代使用したため」
  • 福岡市:「新しく墓を建てたため」「墓から納骨堂にしたため」
  • 四日市市:「墓じまい・墓地移転・その他」から選んで〇を付ける

申請先の記入例に近い言い方で書けば足ります。家族の事情を詳しく書く欄ではありません。

遺骨が何体もあるとき

複数の遺骨を改葬するときの申請書の枚数(2026年10月27日に確認)

大津市

申請書の作り
1体につき1枚
注意書き
複数名分なら人数分の申請書(同市の案内)

姫路市

申請書の作り
1枚に3人分の欄
注意書き
見本は3体を1枚に書いている

四日市市

申請書の作り
1枚に複数行
注意書き
胎児の遺骨の書き方の例もある

福岡市

申請書の作り
申請書+別表に全員を書く
注意書き
「他何体等の省略は認められません」

何体あるかを先に数えないと、枚数も手数料(有料の自治体の場合)も決まりません。数え方と、身元が分からない遺骨の扱いは墓じまいで遺骨が複数あるときは?で扱っています。

下段は、いまの墓地の管理者に書いてもらいます

確認した4市の様式は、どれも申請書の下段(福岡市は申請書の下部の「現墓地(納骨堂)管理者」の欄)にいまの墓地・納骨堂の管理者が埋葬(納骨)の事実を証明する欄があります。申請者は上段を書き、下段はお寺の住職や霊園の事務所などに記入・押印してもらいます。四日市市の記入例は、墓地の名称を「○○町共同墓地」とし、管理者の欄に「代表」と書いています。

大津市の記入例には「納骨証明書があれば、記載は不要」とあります。管理者が独自の証明書を出す場合は、それで代えられる自治体もあります。

書き終えたら確かめること

  • 署名か記名押印か。 福岡市・四日市市は、申請者の氏名を署名(自署)または記名押印とするよう求めています。
  • 訂正のしかた。 福岡市は二重取消線で訂正し、自署なら訂正印は不要としています。
  • 部数。 福岡市は申請書と別表を2部作り、1部は本人控えとして2部とも出すよう求めています。
  • 名義人と違う人が申請するとき。 「墓地使用者等との関係」が本人以外なら、名義人の承諾書が要ります(施行規則 第2条)。四日市市・福岡市は申請書の下部に承諾欄があり、姫路市は別紙の承諾書です。承諾書と、代わりに窓口へ行く人の委任状の違いは改葬許可の委任状と承諾書の違いで整理しています。名義人が亡くなっている場合の扱いは自治体で違います。たとえば武蔵野市は、いまの墓地使用者が亡くなっている場合は「相続人全員の承諾が必要」としています。先に名義を継ぐ方法はお墓の名義変更が先ですを見てください。

書き始める前に集めておくと、空欄が減るもの

  • 墓石・墓誌に刻まれた氏名・没年月日(写真で残す)
  • お寺の過去帳や、家に残っている位牌の裏書き
  • 亡くなった人の除籍謄本など、本籍が分かる戸籍
  • 火葬許可証・埋葬許可証の控えが家に残っていればその写し
  • 移す先の墓地・納骨堂の正式な名称と所在地

墓地・納骨堂の管理者が許可証を保存する義務は受理から5年です(墓地、埋葬等に関する法律 第16条)。古い遺骨ほど、管理者側に記録が残っていないことがあります。

情報が分からないまま出すとどうなるか

姫路市の記入見本は、「死亡者の情報が分からない」という問いに、分かる範囲で正確に書けば許可証の交付はできるが、その内容で移す先が受け入れてくれるかを事前に確かめるよう勧めています。許可証が出ることと、移す先が受け入れることは別の話です。

許可証を受け取った後について、姫路市は「改葬許可証には有効期限はありません」としつつ、移す先が手続きの期間を定めている場合があるとしています。

本サイトで確認できていないこと

  • 4市以外の記入例。様式・用語(不詳/不明)・続柄の向きは、自治体ごとに違う可能性があります。
  • 「不詳」と書いた遺骨を、移す先の施設が受け入れるかどうか。施設の条件によります。
  • 電子申請の入力画面での書き方。紙の記入例だけを確認しています。

次に確認すること

書き方が分かったら、そろえる書類全体と順番を確かめてください。

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