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墓じまいのしるべ

「墓じまい」と「改葬」は同じ意味ですか|条文の定義で線を引きます

墓じまい、改葬、お墓の引っ越し。似た言葉が混ざって、自分がどの手続きをするのか分からなくなることがあります。改葬は法律が定義する行為で、墓じまいは法律用語ではありません。条文を読んで範囲の違いを整理し、散骨や手元供養を選ぶ場合の扱いまで確認しました。

はじめに公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 改葬が法律の定義する行為で、墓じまいは法律用語ではないことが分かる
  • 改葬の定義で「移す先」が墳墓または納骨堂に限られていることが分かる
  • 散骨や手元供養を選ぶ場合に、定義上どう扱われるかが分かる
  • 自分がどの手続きをするのかを整理できる
花と書類を並べ、墓じまいの準備を整理する机

結論:改葬は法律の言葉、墓じまいは法律の言葉ではありません

「墓じまい」で検索すると「改葬許可が必要」と出てきます。一方で役所の窓口は「改葬」の手続きしか扱いません。どちらを指しているのか分からなくなる——という場面です。

改葬は、墓地、埋葬等に関する法律が定義している行為です。 墓じまいは、墓石の撤去から納め先の手配までの一連の作業をまとめて呼ぶ言い方で、法律には出てきません。

墓じまいは遺骨の取り出し・墓石の撤去・墓地の返還・納骨までの一連の作業を指し、改葬は墓地埋葬法第2条第3項が定義する「他の墳墓または納骨堂に移すこと」だけを指すことを示した図。

条文は2026年10月5日に厚生労働省の法令データベースで確認しました。

条文の定義(2026-10-05時点)

墓地、埋葬等に関する法律 第2条第3項です。

埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すこと

読み分けると2つの場合があります。

  • 土葬された死体を、他の墳墓に移す
  • 埋蔵・収蔵されていた焼骨を、他の墳墓または納骨堂に移す

四日市市も改葬を「墓地・納骨堂に埋蔵・収蔵されているご遺骨を、他の墓地、納骨堂に移すこと」と案内しています(2026-10-05に確認)。

注目すべきは「移す先」の限定です

定義の「移す先」は墳墓または納骨堂です。ここが実務で効いてきます。

墓じまいのあとの行き先第2条第3項の「改葬」に当たるか
永代供養墓・納骨堂・樹木葬など、墓地や納骨堂に納める当たる(改葬許可が必要)
散骨する移す先が墳墓・納骨堂ではないため、定義に当てはまらない
自宅に置く(手元供養)同じく、定義に当てはまらない

ただし、どの行き先を選んでも「墓地から遺骨を出す」段階は共通です。墓地の管理者は、遺骨を引き渡すときに市区町村の許可証を求めるのが通例で、実際には改葬許可の申請が必要になります。散骨の場合の扱いは墓じまい後に海洋散骨を選ぶ前に、自宅に置く場合は墓じまい後の遺骨を自宅に置くのは違法ですかで扱っています。

「散骨だから手続きは不要」と判断しないでください。 墓地から出す段階で止まります。

「お墓の引っ越し」はどちらか

お墓の引っ越しという言い方は、遺骨を別の墓地へ移して、新しいお墓を建てる場合に使われることが多い言葉です。遺骨を移す部分は改葬にあたります。

墓じまいとの違いは、いまの墓地を返して終わりにするか、移転先で新しくお墓を持つかです。手続き(改葬許可)は共通で、違ってくるのは費用の4番目——新しい供養先の部分です。費用の組み立ては費用の見方と、見積もりの確認ポイントにまとめています。

窓口で使う言葉

役所で相談するときは、「改葬許可の申請をしたい」と言うのが確実です。「墓じまいをしたい」だと、所管の部署がすぐに判断できない場合があります。

四日市市の例では、所管は環境部門です。自治体によって市民課・生活環境課・保健所などに分かれています。所管部署と手数料・日数の違いは改葬許可の手数料と日数は自治体でこう違うで6市を比べています。

本サイトで確認できていないこと

  • 散骨・手元供養の場合に改葬許可を要するかの統一的な扱い。条文の定義からは当てはまらないと読めますが、実務では墓地から出す段階で許可証を求められます。全国の運用を確認できていません。墓地の管理者と、遺骨がある場所の市区町村の双方に確認してください。
  • 同じ墓地内で区画を移す場合の扱い。四日市市のページでは明記を確認できませんでした。
  • 「墓じまい」という語の定義。法令にないため、事業者や自治体で指す範囲が少しずつ違います。

次に確認すること

自分がする手続きが改葬だと分かったら、申請先と必要書類に進んでください。申請先は、いま遺骨がある場所の市区町村です。

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