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墓じまいのしるべ

墓じまい後に海洋散骨を選ぶ前に|手続きの扱いと、事業者に確認する8項目

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墓じまいで取り出した遺骨を海に散骨したいときに。墓地から取り出す手続きと、散骨する場所・方法の確認は分けて考えます。墓地から遺骨を出す段階で必要になる手続きと、申し込む前に事業者へ聞く項目を整理しました。

供養先公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 自治体・墓地の管理者・散骨事業者への確認を区別する
  • 墓地から遺骨を出す段階で必要になる手続きが分かる
  • 申し込む前に事業者へ聞く8項目が分かる
  • あとから取り返せない部分と、その前に家族で決めることが分かる

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穏やかな波と水平線

結論:自治体・墓地・事業者への確認を分ける

海洋散骨を考えるときは、まず墓地の管理者に遺骨の取り出し条件を聞き、市区町村には散骨を予定していることを伝えて手続きの扱いを確認します。散骨する場所や方法についても、関係する地域の窓口と事業者へ確認してください。

「改葬と同じ手続きではない」ことを、「どこへの確認も不要」と受け取らないでください。必要書類や遺骨の引き渡しの扱いを先に整理し、そのうえで事業者の契約内容を比較します。

同じ「海洋散骨」という名称でも、乗船・代行、粉骨、証明書、荒天時の扱いなどは別の確認項目です。何が料金に含まれるかを、契約前に書面で確かめましょう。

改葬の手続きと、散骨の確認を分ける

墓地埋葬法は「改葬」を、埋葬した死体を他の墳墓に移すこと、または埋蔵・収蔵した焼骨を他の墳墓か納骨堂に移すことと定めています(第2条第3項)。そして、改葬を行おうとする者は市町村長の許可を受けなければならない、としています(第5条第1項)。

ここでいう「墳墓」は死体を埋葬したり焼骨を埋蔵したりする施設、「納骨堂」は他人の委託を受けて焼骨を収蔵する許可施設のことです(第2条第4項・第6項)。

海に撒く行為は、このどちらにも移していません。墓地埋葬法の改葬の定義だけから、予定する海域や方法が認められると判断することは避けてください。取り出しと散骨それぞれについて、関係する窓口で確認します。

墓じまいから散骨までの順番

先に散骨の事業者を決めてしまうと、墓地から遺骨を出す段階で止まることがあります。次の順番で進めると、手戻りが起きにくくなります。

  1. いまの墓地の管理者に、遺骨の引き渡しに何が必要かを聞く(改葬許可証を求められるかどうか)
  2. 市区町村の窓口に、散骨が目的の場合の申請の扱いを聞く(受け付けるか、何を「改葬の場所」として書くか)
  3. 家族で、遺骨の全量を散骨するのか、一部を残すのかを決める
  4. 事業者を選び、下の8項目を確認する
  5. 粉骨し、散骨する

3を飛ばすと、あとで戻せません。散骨した遺骨は回収できないためです。

申し込む前に、事業者へ確認する8項目

確認することなぜ確認するか
どの海域に散骨するか沖合か湾内かで所要時間も費用も変わります。海域を答えられない事業者は避けてください
家族が乗船するのか、事業者が代行するのか同じ「海洋散骨」でも別のサービスです。費用も大きく違います
乗船できる人数と、荒天時の扱い延期になったときに追加費用がかかるのか、振替の期限はいつまでか
粉骨は料金に含まれるか散骨には遺骨をパウダー状にする粉骨が必要です。別料金のことがあります
散骨証明書を出してもらえるか後で「いつ・どこに散骨したか」を家族に説明する場面があります
遺骨の受け渡し方法持ち込み・郵送・訪問のどれに対応するか。郵送の送料はどちらの負担か
一部を手元に残せるか全量を散骨せず、分けて残す選択ができるか
キャンセルと返骨の条件粉骨した後は元に戻せません。どの段階まで取り消せるのかを書面で確認します

書面で受け取っておくもの

  • 散骨する海域と、実施予定日(延期になった場合の扱いを含む)
  • 料金に含まれる範囲(粉骨・乗船・証明書の発行がそれぞれ含まれるか)
  • 追加費用が発生する条件
  • キャンセルできる期限と、そのときの返金・返骨の扱い

口頭の説明だけで進めると、荒天で延期になったときに前提が食い違います。

あとから取り返せない部分

散骨は、供養先の中でもやり直しができない選択です。次の3点は、申し込む前に家族で共有しておいてください。

  • 遺骨は回収できません。 散骨した後で「やはり納骨したい」と思っても戻せません
  • 手を合わせに行く場所が残りません。 命日に行く場所が欲しい人が家族にいる場合、散骨だけにすると後から不満が出ることがあります
  • 粉骨した時点で形は戻りません。 粉骨は散骨の前提ですが、粉骨だけ先に済ませて散骨をやめる場合でも、骨壺の状態には戻せません

一部だけ手元に残す、あるいは一部を永代供養墓に納めて残りを散骨する、という分け方もできます。全量を散骨しなければならない決まりはありません。

厚生労働省のガイドラインについて

厚生労働省は「墓地・埋葬等のページ」で、「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」を配布しています。「葬送の在り方に関する国民の意識の変化に伴い、新たな葬送として散骨が広がりつつある」という背景のもと、令和2年度の厚生労働科学特別研究事業「墓地埋葬をめぐる現状と課題の調査研究」で取りまとめられたものです。

次に確認すること

  1. いまの墓地の管理者に、遺骨の引き渡しに必要なものを聞く
  2. 市区町村の窓口に、散骨が目的の場合の申請の扱いを聞く
  3. 全量を散骨するか、一部を残すかを家族で決める
  4. 上の8項目を、候補の事業者に同じ順番で聞く
  5. 答えを書面で受け取ってから申し込む

地域や契約の条件を取り違えないよう、確認したことを書面に残せるかどうかが、そのまま事業者選びの基準になります。

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