本文へスキップ
墓じまいのしるべ

墓じまい後の遺骨を自宅に置くのは違法ですか|条文で確認した3つの場合

広告このページには広告(提携事業者へのアフィリエイトリンク)を含みます。広告の扱い

墓じまいで取り出した遺骨を、すぐに納め先を決めずに自宅へ置いておきたいというときに。墓地埋葬法が禁じているのは「墓地以外の区域での埋蔵」で、室内に安置することは埋蔵に当たりません。庭に埋めると違反になります。条文と罰則を確認して整理しました。

供養先公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • 自宅の室内に骨壺を置くことが、墓地埋葬法第4条の「埋蔵」に当たらない理由が分かる
  • 自宅の庭に埋めると違反になることと、その罰則が分かる
  • 同法に焼骨の「保管」を定めた条文がないことが分かる
  • 自宅に置き続ける場合に、先に決めておくべきことが分かる

この記事に関連する事業者(広告)を見る

白い花瓶に生けた紫の花

結論:室内に置くのは違法ではありません。庭に埋めると違反です

墓じまいで遺骨を取り出したものの、納め先がまだ決まらない。いったん自宅へ持ち帰ってよいのか——という問いです。

墓地、埋葬等に関する法律(以下、墓埋法)が禁じているのは、墓地以外の区域で「埋蔵」することです。骨壺を室内の棚や仏壇に安置することは埋蔵に当たりません。一方、自宅の庭に埋めると違反になります。

遺骨の置き方と墓地埋葬法第4条の関係を3つの場合に分けた図。室内に置くのは埋蔵に当たらず第4条の対象外、庭に埋めるのは墓地以外の区域での埋蔵で第4条違反、墓地に埋蔵するのは適法。

条文は2026年10月5日に厚生労働省の法令データベースで確認しました。

条文で確認した内容(2026-10-05時点)

第4条第1項が禁止の本体です。

埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。

ここで禁じられているのは「埋葬」と「焼骨の埋蔵」の2つです。どちらも土中に入れる行為を指しています。

第2条第1項が「埋葬」を定義しています。

この法律で「埋葬」とは、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。以下同じ。)を土中に葬ることをいう。

火葬した後の焼骨については「埋蔵」という語が使われ、こちらも墓地以外では行えません。

第21条第1号が罰則です。第4条に違反した者は、2万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処するとされています。

そして、同法に焼骨の「保管」を定めた条文はありません。 第2条第6項で納骨堂を「焼骨を収蔵する」施設と定義していますが、個人が自宅で持っておくことについての規定は見当たりませんでした。

つまり、分かれ目は「土に入れるかどうか」です

置き方第4条との関係
室内の棚・仏壇に骨壺を置く土中に葬っていないため埋蔵に当たらない
骨壺のまま庭先に置く同じく土中ではないため埋蔵に当たらない
庭に穴を掘って埋める墓地以外の区域での埋蔵=第4条違反
墓地に埋蔵する適法(墓地は都道府県知事の許可を受けた区域・第2条第5項)

「自宅に置く」と「自宅に埋める」は、言葉は似ていますが法律上の扱いが正反対です。庭に埋めて自然に還したいという希望は、この条文に当たります。

自宅に置き続ける場合に、先に決めておくこと

違法でないことと、置き続けて問題が起きないことは別です。本サイトとして確認できた範囲で、次の2点を先に決めておくことをおすすめします。

1. 誰が引き継ぐか

自宅に置いた遺骨は、置いた人がいなくなったときに行き先を失います。将来どこへ納めるかを決め、家族に共有しておいてください。先に決めておく3つの点は供養先の選び方にまとめています。

2. 納め先へ移すときに書類が必要になる

自宅から墓地や納骨堂へ移すときは、納め先の管理者が受け入れの書類を求めます。墓じまいのときに交付された改葬許可証は、その場で納め先に提出するのが本来の使い方です(第14条が、墓地の管理者は改葬許可証を受理した後でなければ埋蔵させてはならないと定めています)。

自宅に持ち帰ってしまうと、この許可証が手元に残ったままになります。 紛失しないよう保管し、将来納めるときにどう扱うかを、納め先と墓地の所在地の市区町村に確認してください。

遺骨の一部だけ自宅に置く場合

全部ではなく一部を手元に置く形は、法律上「分骨」として別の手続きになります。施行規則第5条が、墓地等の管理者が交付する書類について定めています。詳しくは分骨と改葬は手続きが別ですで扱っています。

本サイトで確認できていないこと

  • 自宅に置ける期間の上限。墓埋法に期間の定めは見当たりませんでした。
  • 自治体の条例による追加の制限があるかどうか。全国の条例を確認できていません。心配な場合は墓地の所在地の市区町村に尋ねてください。
  • 散骨との関係。散骨そのものには申請手続きがなく、扱いが別です。墓じまい後に海洋散骨を選ぶ前にで扱っています。

次に確認すること

自宅に置くことを最終形にしないのであれば、納め先を決めるのが次の一歩です。改葬許可の申請にも納め先の受入証明が必要になります。

このページの情報源