お墓に相続税はかかりますか|非課税だが「未払い」は差し引けません
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親の相続で、お墓にも税金がかかるのか気になるときに。墓地や墓石は相続税の非課税財産です。ただし生前に買ったお墓の未払代金は遺産総額から差し引けません。国税庁のタックスアンサーで条文の根拠とあわせて確認しました。
この記事で分かること
- 墓地や墓石が相続税の非課税財産であることが、根拠の条文とあわせて分かる
- 非課税にならない場合(投資の対象・商品として所有)が分かる
- 生前に買ったお墓の未払代金が差し引けないことが分かる
- 墓じまいの費用を考えるときに、税の話とどう切り分けるかが分かる
結論:お墓には相続税がかかりません
親が亡くなって相続の手続きを進めていると、「お墓も財産なら税金がかかるのか」という疑問が出てきます。
かかりません。 墓地や墓石は相続税の非課税財産です。国税庁のタックスアンサー No.4108「相続税がかからない財産」に明記されています。
ただし例外が2つあります。ひとつは投資目的や商品として持っている場合。もうひとつが、見落としやすい「未払いのまま亡くなった場合」です。
2026年10月7日に国税庁のタックスアンサーで確認しました。個別の判断は税理士・税務署にご確認ください。
非課税になるもの(No.4108)
国税庁は非課税財産として、次のように挙げています。
墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物
根拠として示されているのは相続税法第12条(表記は「相法12」)ほかです。ページには「令和8年4月1日現在法令等」と記されています。
ポイントは「日常礼拝をしている物」という条件です。持っていれば何でも非課税、ではありません。
非課税にならないもの(同じページの但し書き)
骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは相続税がかかります。
同じ仏具でも、礼拝のために持っているのか、価値を見込んで持っているのかで分かれます。石材店が在庫として持つ墓石は「商品として所有しているもの」にあたります。
見落としやすいのは「未払代金」です(No.4126)
生前にお墓を買っておくと相続税の対象になる財産が減るため、節税になる——という説明を見かけます。非課税財産に変わるのは事実ですが、支払いを済ませていないと意味が変わります。
国税庁 No.4126「相続財産から控除できる債務」に、はっきり書かれています。
被相続人が生前に購入したお墓の未払代金など非課税財産に関する債務は、遺産総額から差し引くことはできません。
根拠は相続税法第13条(表記は「相法13」)ほかです。
つまりこうなります。
| 遺産総額への影響 | |
|---|---|
| 生前に買って支払いも済ませた | その分の現預金が減り、お墓は非課税財産 |
| 生前に買って未払いのまま | お墓は非課税財産だが、未払代金は債務として差し引けない |
借入金や未払金は本来「確実と認められるもの」であれば差し引けます。ところが非課税財産に関する債務は、その対象から外れています。
墓じまいの費用はどう扱うか
ここからは本サイトの読者に関わる部分です。
墓じまいにかかる費用(撤去工事・改葬の手続き・新しい供養先)は、相続税の非課税財産の話とは別です。 No.4108が挙げているのは「墓地や墓石」そのものであって、それを撤去する費用ではありません。
また、No.4126は葬式費用について「債務ではありませんが、相続税を計算するときは遺産総額から差し引くことができます」としています(詳細は同庁のNo.4129)。墓じまいの費用が葬式費用に含まれるかどうかは、本サイトでは確認できていません。
費用を誰がどう負担するかは、税の扱いとは切り離して決めてください。 分担の決め方は墓じまいの費用は誰が払う?にまとめています。
お墓を「誰が引き継ぐか」も別の話です
相続税がかからないことと、誰がお墓を引き継ぐかは別の問題です。墓地の使用権は管理者の台帳で管理されていて、名義変更(承継)の手続きが要ります。これをしないと改葬許可の申請で止まります。お墓の名義変更が先ですで扱っています。
本サイトで確認できていないこと
- 墓じまいの費用が葬式費用として控除できるか。No.4129(2026年10月22日に確認)は、墓石や墓地の買入れの費用と、初七日など法事の費用を葬式費用に含まれないものとして挙げていますが、墓石の撤去工事や改葬の手続きの費用には触れていません。本サイトでは、どちらに当たるかを確認できていません。
- 非課税となる墓地・墓石の範囲(たとえば生前に複数の区画を買った場合)。社会通念上相当と認められる範囲を超えると扱いが変わる可能性がありますが、タックスアンサーの本文では確認できませんでした。
- 具体的な金額の判断。本サイトは税の個別相談を行いません。
税額に関わる判断は、必ず税理士または所轄の税務署に確認してください。 上記はいずれも国税庁が公表しているページの引用です。
次に確認すること
相続税の申告そのものが要るかどうか(基礎控除の計算・10か月の期限・提出先)は、相続税の申告は必要ですかにまとめています。
税の心配が片づいたら、実際に出ていく費用の組み立てに進んでください。
このページの情報源
- No.4108 相続税がかからない財産(国税庁(タックスアンサー))確認日:2026年10月7日外部サイトが開きます
- No.4126 相続財産から控除できる債務(国税庁(タックスアンサー))確認日:2026年10月7日外部サイトが開きます
- No.4129 相続財産から控除できる葬式費用(国税庁(タックスアンサー))確認日:2026年10月23日外部サイトが開きます
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