改葬許可が要らないのはどんなときですか|条文と2市の案内で確認しました
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墓じまいの話を調べていると「改葬許可が必要」と出てきますが、要らない場合もあります。墓地、埋葬等に関する法律の定義と、福岡市・千葉市の案内で、許可が要る場合と要らない場合の線引きを確かめました。自宅に置いている遺骨と、分骨の扱いが分かれ目です。
この記事で分かること
- 改葬許可が要るかどうかが、いま遺骨がどこにあるかで決まることが分かる
- 火葬後ずっと自宅にある遺骨を初めて納めるときは許可が要らないことが分かる
- 分骨が市町村長の許可ではなく管理者の証明書で進むことが分かる
- 自分の場合がどれに当たるかを確かめる順番が分かる
結論:いま遺骨がどこにあるかで決まります
「遺骨を移すには改葬許可が要る」と書かれているのをよく見ます。ですが、要らない場合があります。
分かれ目はいま遺骨がどこにあるかです。墓地や納骨堂に納めてあるなら許可が要り、火葬後ずっと自宅にあるなら要りません。
条文と、福岡市・千葉市の案内を2026年10月8日に確認しました。
要る場合:墓地・納骨堂に納めてある
法律の定義がそのまま線になっています。第2条第3項です。
「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。
「埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨」——つまり、すでに墓地や納骨堂に納めてある遺骨を動かすことが「改葬」です。これに当たれば第5条で市町村長の許可が要ります。
福岡市も同じ説明をしています。
改葬とは、現在遺骨を納めているお墓や納骨堂から、別のお墓や納骨堂へ遺骨を移すこと
千葉市も「遺骨を市内の墓地・納骨堂から市内外の別の墓地・納骨堂に移す場合には、改葬許可が必要です。」としています。
申請先はいま遺骨がある場所の市町村です(第5条第2項)。移す先ではありません。申請の流れは改葬許可申請の流れと必要書類にまとめました。
要らない場合1:火葬後ずっと自宅にある遺骨を納めるとき
福岡市がはっきり書いています。
火葬後、自宅に保管している遺骨を墓地や納骨堂に納める場合は、改葬許可の申請は必要ありません
このとき出すのは「埋火葬許可証」です。火葬のときに火葬場から返された許可証がこれに当たります(第16条第2項)。広島市も「『死体火葬許可証』は、火葬や納骨時に必要な大切な書類です」と案内しています。
骨壺の箱に入れたままになっていることが多い書類です。納め先を探す前に、手元にあるか確かめてください。
ただし「火葬後」の4文字に注意
福岡市の文言は「火葬後、自宅に保管している遺骨」です。つまり一度も墓地に納めていない遺骨を指しています。
一度お墓に納めた遺骨を取り出して自宅に置いた場合に、この文が当てはまるかどうかは、同じページからは読み取れませんでした。条文の定義(埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を移すこと)からすると、こちらは改葬に当たる可能性があります。
自分がどちらなのかは、申請先の市町村に確かめてください。 本サイトでは、この場合の扱いを自治体に確認していません。
なお、遺骨を自宅に置くこと自体が違法かどうかは墓じまい後の遺骨を自宅に置くのは違法ですかで条文を引いて整理しています。
要らない場合2:分骨するとき
遺骨の一部だけを分けて別の場所へ納める「分骨」は、市町村長の許可を取る手続きではありません。
墓地、埋葬等に関する法律施行規則の第5条が定めています。
墓地等の管理者は、他の墓地等に焼骨の分骨を埋蔵し、又はその収蔵を委託しようとする者の請求があつたときは、その焼骨の埋蔵又は収蔵の事実を証する書類を、これに交付しなければならない
出すのは墓地等の管理者で、受け取った人はそれを納め先の管理者へ提出します(同条第2項)。役所は間に入りません。
千葉市の案内では、場面によって書類の名前が変わります。
| 分骨する場面 | 書類の名称(千葉市の案内) |
|---|---|
| 火葬のとき | 分骨用の証明書 |
| 市営霊園から | 埋蔵(収蔵)証明書 |
| 民営霊園から | 収蔵証明(分骨する旨を明記したもの) |
名前が違うだけで、どれも市町村長の許可証ではありません。 分骨と改葬の違いは分骨と改葬は手続きが別ですで詳しく扱っています。
自分がどれに当たるか、この順で確かめてください
- いま遺骨はどこにありますか。 墓地・納骨堂にあるなら改葬です。
- 自宅にあるなら、一度お墓に納めましたか。 火葬後ずっと自宅なら、福岡市の案内どおり許可は不要です。一度納めたことがあるなら、市町村に確認してください。
- 全部移しますか、一部ですか。 一部なら分骨で、管理者の証明書を使います。
- 迷ったら、いま遺骨がある場所の市町村に聞いてください。 申請先と同じ窓口です。
本サイトで確認できていないこと
- 一度納めた遺骨を自宅に置いた後、別の墓地へ納める場合。福岡市の文言の対象かどうかは確認していません。
- 同じ墓地の中で区画を移す場合。自治体によって扱いが分かれる可能性がありますが、確認していません。
- 土葬された遺体の扱い。本記事は焼骨を前提にしています。
- 福岡市・千葉市以外の運用。2市しか確認していません。
次に確認すること
このページの情報源
- 墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号/最終改正 令和4年法律第68号)(厚生労働省 法令等データベースサービス)確認日:2026年10月27日外部サイトが開きます
- 墓地、埋葬等に関する法律施行規則(昭和23年7月13日厚生省令第24号)(厚生労働省 法令等データベースサービス)確認日:2026年10月27日外部サイトが開きます
- 改葬許可申請の手続きについて(福岡市)確認日:2026年10月8日外部サイトが開きます
- 遺骨の埋葬場所を変えたいのですが。(改葬・分骨について)(千葉市)確認日:2026年10月8日外部サイトが開きます
- 墓地への納骨や改葬、分骨の手続き(FAQID-80212・80213)(広島市)確認日:2026年10月7日外部サイトが開きます
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