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墓じまいのしるべ

自宅で供養するときの線香・ろうそくの選び方|火を使うか、電気のろうそくに替えるかは家の事情で決めます

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墓じまいの後、仏壇や手元供養の場所で線香やろうそくを使うときに。火を使うろうそく・線香、煙の少ない線香、電気(LED)のろうそく・電子線香の違いと、倒れにくい燭台・燃えやすい物との距離・子どもや高齢者・ペットのいる家での注意を、東京都の調査と消費者庁の注意喚起で確認して整理しました。

供養先公開日:情報確認日:作成:編集部

この記事で分かること

  • ろうそくによる火災・やけどについて、東京都の調査で分かっていることが分かる
  • 火を使うろうそく・線香、煙の少ない線香、電気のろうそく・電子線香の違いが分かる
  • 火を使う場合の置き場所・燭台・燃えやすい物との距離の決め方が分かる
  • 子どもや高齢者・ペットのいる家で、火を使わない品に替えるかどうかの考え方が分かる
白い花瓶に生けた紫の花

結論:まず「火を使ってよい家か」を決め、次に品物を選びます

墓じまいをして、お墓の代わりに自宅の仏壇や手元供養の場所でお参りするようになると、線香やろうそくを使う回数が増えます。品物を選ぶ前に決めることは1つです。

その場所で、火を使い続けて大丈夫か。

  • 火のそばを離れずに使える、燃えやすい物を遠ざけられる → 火を使うろうそく・線香を、倒れにくい道具と一緒に使う。
  • 小さな子ども・ペットがいる、使う人が高齢で消し忘れが心配、仏壇の周りに物が多い → 電気のろうそく(LEDろうそく)や電子線香に替えることを考える。
  • 煙やにおいが気になる(集合住宅・換気しにくい部屋など)→ 煙の少ない線香を選ぶ。ただし火を使うことは変わりません。

東京都は、子どもや高齢者・ペットのいる家庭などで火を使うことに不安がある場合、電気ろうそく等の代用品の使用も検討するよう呼びかけています(2024年4月18日の発表)。

線香・ろうそくを選ぶ前の判断の図。火のそばを離れずに使えるか、子どもやペット・消し忘れの心配があるか、煙やにおいが気になるかで、火を使う品、電気のろうそく、煙の少ない線香に分かれる。

編集部作成。判断の順番を示した図で、特定の商品を示すものではありません。

この記事が役立つ人:墓じまいの後に自宅でお参りするようになった人、親が一人で仏壇のろうそくを使っていて心配な人、手元供養の骨壺のそばに線香を供えたい人、集合住宅で煙やにおいが気になる人。

ろうそくの火災・やけどについて分かっていること

東京都(生活文化スポーツ局)は2024年4月18日、「ろうそくの安全性に関する調査」の結果を発表しました。

  • 令和4年に東京消防庁管内で起きたろうそくによる火災での死者は4人で、過去10年で最多。やけどなどの事故も続いている。
  • 都内に住む20歳以上の2,000人へのアンケートで、ろうそくを使っていて事故やヒヤリ・ハットを経験した人は15.4%。そのとき「どこにも相談・連絡をしなかった」人は55.7%。
  • 具体的な例として、「ろうそくが倒れて仏壇のマットに燃え移り、大きな火となった」という回答が挙げられている。

同じ調査の試験では、燭台の皿に水滴が残った状態でろうそくを灯すと、終盤に「パチパチ」と音を立てて瞬間的に激しく燃え、火が点いたまま芯が飛び出すことがありました。防炎加工のないカーテンは炎が当たるとすぐに燃え広がり、防炎加工品は炎が当たった部分が燃えたものの周りに広がらずに消えた、という結果も示されています。

線香でも、子どものやけどが起きています。 消費者庁は2024年8月9日の注意喚起で、仏壇に供えた線香に1歳の子どもが手を伸ばして指をやけどした例(線香は高さ約85cmの棚に置いてあった)や、保護者がろうそくの火を消した後に子どもがまねしてろうそくをあおぎ、溶けた蝋に触れてやけどした例を紹介しています。

3つの選び方の比べ方

編集部作成。品物の種類ごとの一般的な違いで比べています。個々の商品の性能や安全性は、商品ごとの表示・取扱説明書で確認してください。

火

火を使うろうそく・線香
使う
煙の少ない線香
使う(煙が少ないだけ)
電気のろうそく・電子線香
使わない(電池式・コンセント式)

煙・におい

火を使うろうそく・線香
出る(品物による)
煙の少ない線香
少ないと表示された品がある
電気のろうそく・電子線香
出ない

倒れたとき

火を使うろうそく・線香
燃え移るおそれがある
煙の少ない線香
線香立てから落ちた火種に注意
電気のろうそく・電子線香
燃え移る火はない

消し忘れ

火を使うろうそく・線香
そのまま燃え続ける
煙の少ない線香
燃え尽きるまで火が残る
電気のろうそく・電子線香
タイマー付きの品もある

続けて要るもの

火を使うろうそく・線香
ろうそく・線香・マッチなど
煙の少ない線香
線香・ライターなど
電気のろうそく・電子線香
電池(または電源)

向く人

火を使うろうそく・線香
火のそばを離れずにお参りできる人
煙の少ない線香
煙やにおいを抑えたい人
電気のろうそく・電子線香
子ども・ペットがいる家、消し忘れが心配な人

気をつけること

火を使うろうそく・線香
倒れにくい燭台、周りに燃えやすい物を置かない
煙の少ない線香
火を使うことは同じ
電気のろうそく・電子線香
電池の液漏れ・交換、寺院や家族の考え

電気のろうそくや電子線香は火を使いませんが、宗派や寺院、家族の考えで、法要のときは本物の線香・ろうそくを使いたいという場合もあります。ふだんは電気のろうそく、法要の日は火のそばを離れずに本物を使う、と使い分ける家もあります。迷ったら菩提寺に相談してください。

火を使うなら:置き場所と道具の決め方

東京都の調査は、消費者へのアドバイスとして次の4つを挙げています。

  1. 点火したらその場を離れない。 使い終わったら、火が完全に消えたことを確かめてから離れる。
  2. 燃えやすい物の近くや不安定な場所で使わない。 仏壇には位牌や花瓶など多くの物があるので、ろうそくの周りに燃えやすい物を置かない。重心が低く倒れにくい燭台に替える。 風や振動で倒れることもあるため、窓を開けっぱなしにしない、子どもやペットを近づけない。燭台を水洗いした後は十分に乾かしてから使う。
  3. 取扱説明書などの注意表示を確認する。 同じ製品でも燃え方は使い方で差が出る。
  4. 火を用いないろうそくの使用も検討する。

これを、仏壇や手元供養の場所に当てはめると、次のようになります。

編集部作成:火を使う前の置き場所チェック

  • ろうそくの真上や近くに、カーテン・掛け軸・造花・紙の飾りがない
  • 仏壇の敷物(マット)や経本・お札が、ろうそく・線香のすぐそばにない
  • 燭台は重心が低く、ろうそくがぐらつかない(差し込みが浅くない)
  • 燭台や香炉は乾いている(洗った後は十分に乾かした)
  • 線香立て(香炉)の灰が少なすぎず、線香がまっすぐ立つ
  • 窓や扇風機・エアコンの風が直接当たらない
  • 子どもやペットの手・しっぽが届かない高さと位置にある
  • お参りが終わったら火を消し、消えたことを目で確かめてから離れる

東京都(2024年4月18日発表)と消費者庁(2024年8月9日の注意喚起)の内容をもとに、仏壇・手元供養の場所に当てはめて作成しました。

手元供養の骨壺のそばで使う場合も同じです。小さな棚の上は物が近くなりやすいので、骨壺の袋(骨袋)や写真立てが火に近づかない配置にしてください。

子ども・高齢者・ペットのいる家では

消費者庁の注意喚起は、線香やろうそくをできるだけ子どもの手が届かない位置に置くこと、お参りの間に子どもを一人にしないこと、火のついた線香やろうそくがある部屋に子どもが一人で入らないよう見守ることを挙げています。お盆などで帰省した先の仏壇でも同じです。

高齢の親が一人で仏壇のろうそくを使っている場合は、本人と話して、ふだんは電気のろうそくにする、火を使うのは家族がいるときだけにするなど、続けやすい形を決めておくと安心です。

ペットがいる家では、東京都の調査も、ろうそくに近づけないよう注意しています。猫が棚に上がる家などでは、火を使わない品のほうが管理しやすいでしょう。

品物を探すとき

電気のろうそくを探すときは、大きさ(仏壇の燭台に合うか)、電池の種類と交換のしやすさ、タイマーの有無、ゆらぎ(炎のように揺れる表示)の有無を見ます。下は楽天市場とAmazonの検索結果へのリンクです。

煙の少ない線香は、「微煙」「少煙」などと表示された品があります。表示の基準は商品ごとに違うため、煙が出ないわけではないことを前提に選んでください。

どちらも価格・在庫・送料は販売先のページで確認してください。本サイトでは個々の商品を試していません。

買わずにできること

  • いまの燭台・香炉のまま、置き場所と周りの物を見直す(上のチェックリスト)。
  • お参りのときだけ火を使い、終わったらすぐ消す習慣にする。
  • 線香やろうそくを使わず、手を合わせるだけ・お花やお茶を供えるだけにする。供え方に決まりがあるかは宗派・寺院によるため、気になる場合は菩提寺に聞いてください。

本サイトで確認できていないこと

  • 電気のろうそく・電子線香の、商品ごとの安全性や電池の持ち(メーカーの試験結果を確認していません)。
  • 「微煙」「少煙」「煙の少ない」の表示の基準(業界で統一された基準があるかを確認できていません)。
  • 東京都以外の地域の、ろうそく・線香による火災の件数。

次に確認すること

よくある質問

Q. 線香は寝る前に立てても大丈夫ですか。 東京都の調査はろうそくについて、点火したらその場を離れず、消えたことを確かめてから離れるよう呼びかけています。線香も、燃え尽きるまで火が残ります。そばにいられないときは立てない、または火を使わない品にするほうが安全です。

Q. 電気のろうそくに替えるのは失礼ではありませんか。 決まりは宗派や寺院、家族の考えによります。東京都は、火を使うことに不安がある家庭に、電気ろうそく等の代用品の使用も検討するよう呼びかけています。ふだんは電気、法要では本物と使い分ける方法もあります。

Q. 燭台を洗ったあと、すぐ使ってもよいですか。 東京都の試験では、皿に水滴が残った燭台でろうそくを灯すと、終盤に激しく燃えて芯が飛び出すことがありました。十分に乾かしてから使ってください。

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